世間がイメージするZ世代は、実は少数派?
「意識高い系」「起業志向」「SDGsに熱心」…なんてZ世代のイメージ、あるかもしれないけど、実はそういう「自己実現タイプ」の若者は全体の1割くらいなんだって。じゃあ、残りの多くは何なんだろう?
この本によると、若者の半数を占めるのは、目立つことを嫌って現状維持を好む「安定志向タイプ」。かつて「いい子症候群」と呼ばれた世代が、さらに変化して「無敵化」しているのが、今の20代半ばまでの若者たちなんだ。

彼らが「無敵化」した理由って?
この「無敵化」した若者たちは、職場でもちょっと独特の行動原理を持っているみたいだよ。
-
極端な安定志向: リスクをとって成長する会社よりも、安定して確実な会社を選ぶ。
-
熱意の回避: 志気高く頑張る職場は避けたい。理想の上司は「情熱がある人」じゃなくて「丁寧に教えてくれる人」。
-
過剰な自己防衛: 集団の中で目立つ行動は避ける。何かするときは「上司に言われたから」という「言い訳」が必要。
彼らにとって仕事は、自分から取りに行くものじゃなくて、降りかかってくるリスクなんだって。「仕事はボールを受け取った方が負け」って感覚さえ持っている子もいるらしいよ。
「皆さんには無限の未来が広がっている」「努力は報われる」なんて言葉も、彼らには響かないんだ。なぜなら、彼らは肌感覚で「努力はコスパが悪い」と悟っているからなんだね。
「努力は、才能と環境に恵まれた人がするもの」
この本から見えてくるのは、若者たちの冷徹なまでのリアリズムなんだ。人生には生まれたときから決まった「範囲」があって、無理に上を目指すよりも自分の枠の中で生きる方が効率的だと考えているらしい。
「あきらめ」や「達観」で自分の世界を限定することで、逆に心を軽くして幸福感を得ている。自分の範囲を守り、そこから落ちないように細心の注意を払って今の平穏を手にする。これが、彼らのリアルな生存戦略なんだ。
この価値観を「かわいそう」って感じるか、「合理的」って思うかは人それぞれだけど、彼らがそう考える背景には、今の社会の状況が大きく影響しているのかもしれないね。
先輩世代と若者世代、どう歩み寄る?
この本は単なる現状分析で終わらないんだ。仕事、恋愛、学校など、さまざまな切り口から若者を解剖した上で、「先輩世代はどう接すべきか」「若者世代はどう生きるべきか」という具体的な提言まで記されているよ。
「第1章 安定志向が止まらない」
「第4章 理想の上司はとにかく全部わかりやすく教えてくれる人」
「第8章 先輩世代の皆さんへ」
「最終章 若者世代の皆さんへ」
…といった目次を見ると、具体的なヒントがたくさん詰まっていることがわかるよね。
著者の金間大介先生は、金沢大学の教授で、若手人材や価値づくり人材の育成研究に力を入れている方なんだ。前著『先生、どうか皆の前でほめないで下さい――いい子症候群の若者たち』も話題になったから、知っている人もいるかもしれないね。
この「無敵世代」の心理を知ることが、彼らとの関係を築く新たな一歩を踏み出すヒントになるはずだよ。彼らの考え方を理解することで、きっと今の生活や職場でのコミュニケーションが、ちょっとマシになるヒントが見つかるはずだよ。
書籍情報
-
書名: 無敵化する若者たち
-
著者: 金間 大介
-
定価: 1,760円(税込)
-
発売日: 2025年12月24日
-
ISBN: 978-4-492-22433-5
-
体裁: 四六版/並製/302頁
-
発行元: 株式会社東洋経済新報社


